ドクターブログ

子供の発音障害

口唇の閉鎖不全(安静時に口唇閉鎖を認めない)
 保護者には,子どもの上下の唇の問に,いつも隙間がないかを確認します。上下の口唇にうっすらと隙問がある程度でも口唇閉鎖不全と考えます。視診で口腔周囲筋,口唇の筋緊張の有無(無力唇)を判断します。緊張から口を閉じている子ども
、口唇閉鎖を指示した際にオトガイに緊張がみられる場合は,口唇閉鎖不全を疑います。そもそも,自分のこどもが「いつも口が開いている」ことや,開いていることが問題だと認識している保護者は少なく,まずは,通常は口唇は閉鎖しているもので,そうしなければ歯列や発音に問題が生じる可能性があることを説明する必要があります.。口唇が閉鎖していないときは,舌も低位にあることが多く,舌の機能にも問題を生じていることがあります。
 乳歯列完成期以降(3歳以降)に,吸指癖,舌突出癖,弄舌癖,咬唇癖,吸唇癖などが頻繁にみられる場合,話す機能にも影響がないかを確認します。舌の位置や運動に問題がある場合、その部分のトレーニングをしてみます。その後,かみ合わせを治す検討をしましょうと伝え,この場合も,MFTと発音のトレーニングを勧めることがよいと考えます。爪咬みなどの癖がある場合も低位舌であることがあります。爪咬みをやめると歯並びが整い始め,再開してしまったら再び歯並びが悪くなったという資料を子どもに見せ,習癖を除去する支援をします。

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