ドクターブログ

インプラント周囲炎の外科処置と非外科処置

インプラント周囲病変に行う非外科的なデブライドメントは,インプラント粘膜炎には効果がみられる一方,インプラント周囲炎にまで進行すると治癒は限定的で,多くの場合,外科処置が必要となつまりります。
 非外科治療後,インプラント周囲の炎症のコントロールが達成されているかどうか,再評価を行う.炎症のコントロールが良好な場合はそのままメインテナンスへと進み,不良な場合には外科処置を行ないます。インプラントの保存が難しい場合には,除去しなければならないこともあります。
 インプラント周囲炎に対し行われる外科処置は,切除療法と再建療法の2つに分けられます。治療法の選択に際しては,インプラント辺縁骨の欠損形態に基づく治療チャートを提案します。骨欠損の形態が3,4壁性であれば再建療法。1,2壁性であれば切除療法が適応と考えられます。また,審美的要求の高い部位も再建療法が望ましいと考えます。
 現状では,インプラント周囲炎の治療は容易でなく,また有効な治療法についての続一見解もないため,術者によってさまざまな治療法が選択されています。

グラスファイバー補強高強度コンポジットレジンブリッジ

 CAD/CAMレジンクラウンやファイバー補強レジンポストコアなどの国民健康保険導入から,金属の使用率が徐々に減少してきた昨今,欠損に対する固定性補綴装置においてもいよいよメタルフリーの潮流が訪れました。これは,歯科業界を挙
げて真摯にメタルフリーに取り組み,材料の開発・進化を進めてきた結果と言えます。高強度コンポジットレジンが登場してから既に20年以上の歳月が経ち,インレーやクラウンとなって多くの臨床で用いられています。平成24年には,ガラス繊
維をフレームとして,高強度コンボジットレジンを補強したブ`リッジが先進医療の一つに採用された。これによって,高強度コンボジットレジンはいよいよ歯の欠損にまでメタルフリーで対応可能と認知されはじめ,広く国民医療に貢献できる可能性に期待が高まっています。この成果は平成30年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価において,対応する優先度が高い技術として「評価すべき医学的な有用性が示されている」と評価され,第二小臼歯欠損症例に対する3ユニットブリッジとして保険対応可能となりました。

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