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高齢化社会におけるインプラントオーバーデンチャー

 超高齢社会におけるインプラントオーバーデンチャー(IOD)
近年、インプラントの安定性が得られ、40年を超える長期症例がみられるようになってきた反面,患者の高齢化による身体的制限, 虚弱化により患者が補綴物に適応できなくなるといった問題点も浮き彫りになってきています。ジュネー 大学のMüllerらは、現在と将来の患者に適応するために,固定性インプラント補綴物は、 はじめは 次にスタッドタイプやボール, さらに維持力の弱いマグネットのように、将来のオーバーデンチャーにむけてデザインされるべきであると提唱しています。
 超高齢化社会である日本での実態をみてみると,平成28年度の歯科疾患実態調査において, インプラント装着者は65歳以上では約3~4.6%を占める (図20) 2016年に公益社団法人日本口腔インプラント学会が行った調査では、回答があった歯科訪問診療を行っている歯科医師291名が診察した患者 12,356 人の7割はセルフケアが困難な状況であり, うちインプラントを有する360人のうち8割が固定性補綴を有していると報告されています。またインプラントに関したトラブルとしては、47%が清掃困難, 39% がインプラント周囲炎です。

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