ドクターブログ

サルコペニア

 老化について考えてみると,漠然と若い頃に比べて弱る,というイメージを誰もがもつかもしれませんが、精神機能が弱れば「物忘れ」や「認知症」など,身体機能が低下すれば動作緩慢や転倒などがイメージされるでしょう.また「痩せる」というイメージもあるかもしれません.この老化に伴う身体機能低下は筋肉量減少や筋力低下が引き起こしていると考えられ,狭義ではこれがサルコペニアとして定義されますが,老化だけがサルコペニアの原因となるわけではありません.
 サルコペニアの原因は大きく2つに分けられ,「加齢」が原因となるサルコペニアを「原発性サルコペニア」といい,他の原因によるものを「二次性サルコぺニア」と呼びます.さらに,二次性サルコペニアには3つの原因が考えられてます.寝たきり状態や不活動・低活動など:こより廃用性機能低下が引き起こされることによりサルコペニアが進行する「活動」,栄養状態の低下よる「栄養」,さらに何らかの「疾患」が原因となるものの3つである.広義の定義としては,これらの「加齢」「活動」「栄養」「疾患」の4つの原因いずれかによる筋肉量の減少や筋力低下をサルコペニアとする.つまり,高齢患者に限らず,何らかの原因で筋肉量減少や筋力低下が起きている病態をサルコぺニアというのです.

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